第3回 自動車機能安全カンファレンス 『自動運転に向けた機能安全』と『実例を含めた機能安全の実際』|2015年12月15日(火)16日(水)御茶ノ水ソラシティコンファレンスセンター

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タイムテーブル(1日目)

9:30~10:40 (70min)
オープニングリマークス
K-1基調講演1
人間中心の自動運転を実現する安全設計と開発課題
富士通テン株式会社
代表取締役会長
重松 崇
講演概要

自動運転システムは試作車による実証実験のフェーズを経て、数年後には一部の機能が製品化される。特に、高速道路での自動走行は早い時期に導入されるが、この機能はヒトとシステムが相互に連携して安全性を確保することが前提となっている。今回は、これに適用される新技術を広く俯瞰し、その開発の方向性を紹介する。

講師プロフィール

1975年に自動車会社に入社して以来、車載電子システムの開発を担当。先行開発から製品化まで多くの専門メーカ-の方々とチームを組んで環境・安全関連の新商品を立ち上げてきた。2009年に現会社に異動し、現在はクルマのICT化にも関わっている。

10:50~11:30 (40min)
S-1特別講演1
自動運転時代を見据えた現実的な機能安全規格対応
SGSジャパン株式会社
コンシューマテスティングサービス 機能安全グループ
テクニカルチーム チームリーダー
青木 友保
講演概要

規格発行後、5年目を迎え、本格的な普及期に入りました。黎明期の厳格に規格に則した対応から、普及期の現実的な対応へシフトし、さらに、来るべき自動運転時代、2nd Editionを見据えた、機能安全規格対応の方針や事例を紹介します。

講師プロフィール

機械系メーカーにて、電動パワーステアリングの開発に従事し、2008年からISO26262に対応した、安全機能開発、開発プロセス整備を開始し、Safety analysis、Metrics演算手法や、Safety conceptを構築。

12:40~13:40 (60min)
A1-1講演
自動走行技術の実用化や安全性に関する研究動向と課題
一般財団法人 日本自動車研究所
ITS研究部
部長
谷川 浩
講演概要

先の東京モーターショーでの展示や報道、阿部首相のコメントなどによれば、政府の後押しも受けて自動運転技術は公道実験段階に進み、差し当たり高速道路等での実用化が近いことを期待できます。一方、一般道路での使用を視野に入れた自動運転システムの機能・信頼性・安全性の議論は複雑かつ多岐に渡り、難しい課題が山積しています。

本講演では、JARIが担当する自動運転の安全性に関する研究事業の中から具体的な事例をピックし、予防安全システムや機能安全に係わるエンジニアの皆様に、正常時/緊急時(@正常時)/異常時(@システムフェイル)等に視点を分けて課題や方向性などを分り易く紹介します。

講師プロフィール

1983年トヨタ自動車に入社、エンジン制御用電子システム,センサー開発、車内LAN・ソフトPFの国際標準化活動等に従事。自動車メーカー・サプライヤー連携テーマの企画、共同開発やビジネスの仕組みつくり、標準化活動などを幅広く経験し、2004年にはトヨタ自動車代表としてJaspar設立にも参画。
近年では先進的な制御システム開発や開発の仕組み作りなどに従事。2013年5月から日本自動車研究所に籍を置き自動走行関係事業の企画ならびに研究推進に取り組み、現在に至る。

B1-1講演
機能安全規格と向き合うために ~規格遵守の要、機能安全アセスメント~
株式会社アドヴィックス
設計監査部 機能安全監査室
室長
河野 文昭
講演概要

自動車用機能安全規格(ISO 26262:2011)に準拠した開発を要求された製品が、効果的な安全活動を通して規格要件を満たしているか否か、すなわち、機能安全規格を遵守しているか否かは、機能安全アセスメントで確認することとなっている。

一般的に機能安全アセスメントでは、製品のコンセプトレベルから、システムレベル、ハードウェアレベル及びソフトウェアレベルに至る一連の開発ステップで生成されるセーフティケースによって、安全論証が適切に組み立てられていることを確認することになるが、アセスメントの実施には多大な時間と労力、特別なスキルが必要であり、いかに効果的かつ効率的なアセスメントを執り行うかが重要なテーマとなっている。

本セッションでは、アドヴィックスにおける機能安全アセスメントの取組みを紹介する。

講師プロフィール

技術士(情報工学)。アイシン精機(株)入社後、自動車の制御ブレーキに組み込まれるソフトウェアの開発に従事。2001年、ブレーキ専業サプライヤーの(株)アドヴィックスに移り、2005年からCMMIを活用した開発プロセスの改善活動を本格化。2012年CMMIレベル4達成後はAutomotiveSPICEに軸足をシフト。2009年から機能安全に関する業務に携わり、ISO 26262に準拠した開発プロセス及び開発環境の整備に着手。数年前から機能安全監査及びアセスメントに尽力中。

ISO/IEC JTC1/SC7 WG10アドバイザー、IPA/SEC 連携委員、JARI ISO 26262運営委員会幹事、JSAE 機能安全分科会 小委員会メンバー、JasPar 機能安全WG 小委員会メンバー、日本SPICEネットワーク代表を務める。

13:40~14:10 (30min)
A1-2講演
日本企業と中国オフショア先企業が協調して取り組むISO26262対応事例
富士通株式会社
自動車システム本部
ISO 26262 Assessor
上原 翔
講演概要

自動車メーカー様やサプライヤ様で各社ごとのISO26262対応が徐々に浸透する中、今後は複数企業を横断・連携した対応が重要になることが想定される。本セッションでは、日本のサプライヤ様と、ソフトウェア開発を担う中国オフショア企業様が協調してISO26262対応に取り組んでいる事例や課題を紹介する。

講師プロフィール

富士通株式会社に入社以来、自動車完成車メーカー様向けの業務システムの企画・開発・保守サポートに従事。2011年に、ISO26262対応を支援する「技術支援サービス」を立上げ。また、同規格対応の支援ツール「PLEMIA SQ-Tracer」の適用支援を行っている。

B1-2講演
安全コンセプト記述言語SCDLと安全アーキテクチャ論(仮)
DNV GL ビジネス アシュアランス ジャパン株式会社
機能安全部
プリンシパル テクニカル エキスパート
山下 修平
講演概要

ISO26262をきっかけに、旧来のそれとは視点を異にする安全アーキテクチャが論じられるようになってきた。これを整理して、デコンポジションや安全分析などISO26262の規格要件の意味合いを考察する。関連して、構想から一年が経過したSCDLの実用化の状況、今後の発展の方向性について紹介する。

講師プロフィール

1983年日産自動車に入社、30年にわたり車載電子制御システムの開発に従事した。この間2005年より自動車技術会機能安全分科会長に就任しISO26262策定活動に参画、国内の関連活動を主導した。2013年より欧州系認証会社でテクニカルダイレクタを務め当該規格の広範囲のサポートに従事した。2014年4月より現職。

14:10~14:40 (30min)
A1-3講演
アジャイルの実践と機能安全への挑戦
イーソル株式会社
執行役員 ソフトウェア技術統括責任者 兼 技術本部長
権藤 正樹
講演概要

組込みソフト開発は高度化が進み、品質管理や機能安全等の規格要求や開発コストダウンのプレッシャーがエンジニアを疲弊させている。アジャイルを組込みソフト開発に適用し、機能安全規格等が求めるトレーサビリティ管理をOSSベースのツールを用いることで、高品質なソフトウェアをより楽しく開発する取組みを紹介する。

講師プロフィール

1996年イーソル(株)入社。以来組込み OS 及びツール関連の開発に従事。PrKERNEL、eBinder、eT-Kernel、eT-Kernel Multi-Core Editionなどの開発に取組む。近年はメニーコアOSであるeMCOS、開発支援ツールeWeaverのR&D、マルチコア向けアーキテクチャ記述規格SHIMのWG活動、社内の技術インフラ、プロダクトマネージメントなどに関わっている。国内外のカンファレンスなどでの講演を行っている。米国Multicore Association SHIM Working Group Chair、JEITA マイクロプロセッサ専門委員、トロンフォーラムT-Kernel2.0WG幹事、NEDO技術委員、早稲田大学アドバンスドマルチコアプロセッサ研究所招聘研究員、COOLChips TPC等。 著書(共著)にはISBN:4320120256、ISBN:4885547547などの組込みソフト関連の書籍がある。

B1-3講演
ISO 26262 Part 5: ハードウェア安全分析と故障率検証の概要と事例紹介
株式会社 構造計画研究所
製造企画マーケティング部
室長
宮本 秀徳
講演概要

ISO 26262 Part 5では、電子部品の偶発故障に対し、危険度(ASIL)に応じた故障率や検知率の達成が要求されます。本セッションでは、このハードウェアの安全分析から故障率の検証までの流れをご説明するとともに、弊社「IHS品質リスクマネジメントソリューション」による、運用効率化や課題解決事例などもご紹介します。

講師プロフィール

1990年 構造計画研究所 入社。ソフトウェア開発/管理に従事。定量的品質保証にも携わる。2009年より、リスク/信頼性分析ソフトウェアの販売/コンサルティングを担当。特にISO26262HW故障率分析では数十社の顧客の運用ニーズを基とした分析テンプレートを開発。分析ノウハウの形式知化とその効率化にも取り組む。

15:10~16:10 (60min)
A2-1講演
機能安全を取り巻く業界動向
一般社団法人 日本自動車工業会
エレクトロニクス部会 電子安全性分科会
分科会長
川名 茂之
講演概要

車載電気電子システムの機能安全国際規格ISO26262は2011年11月にリリースされたが、その改訂作業が始まった。従来の故障時や設計時の安全確保に加え、自動運転をターゲットとした性能限界時の安全性説明や情報セキュリティに対する取組みなど、業界を取り巻く最新情報を紹介する。

講師プロフィール

自工会電子安全性分科会長として、車載電気電子システムの安全設計基盤技術の業界活動に従事。同時に自技会機能安全分科会幹事、ISO/TC22/SC32/WG8(ISO 26262)の国際標準のエキスパート、SAE機能安全委員会の委員等を務める。トヨタ自動車(株)制御システム基盤技術部に所属。

B2-1講演
故障発生後の機能継続における機能安全について(仮)
株式会社ジェイテクト
自動車部品事業本部 システム開発部 第2開発室
室長
益 啓純
講演概要

現在展開が進んでいる高度運転支援、自動運転への対応の中では、故障による機能停止の影響が大きくなりつつある。これを背景にISO26262 Rev.2の中において、故障発生後の機能継続の取扱いについて議論が続けられている。講演では、これまで特に国内で議論されてきた経緯と、現在の状況について紹介する。

講師プロフィール

1986年マツダ株式会社へ入社。主にブレーキ系制御システム開発に従事。ソフトウェア、制御ロジック、車両評価等を担当。2001年豊田工機株式会社入社(2006年光洋精工と合併JTEKT発足)電動パワーステアリングシステム開発に従事。制御開発、機能安全、セキュリティ等を担当、現在に至る。自動車技術会 機能安全分科会委員(2009年より)

16:10~16:40 (30min)
A2-2講演
IoT時代の機能安全開発
ダッソー・システムズ株式会社
CATIA CoE システム・エンジニアリング
シニア・テクニカル・セールス・コンサルタント
兼平 靖夫
講演概要

現在の開発では機能安全に加え、ネットワーク・セキュリティも考慮して複雑な製品開発を行う必要があります。このセッションではお客様要望から始まり、いかにシームレスに機能、機能安全、セキュリティを考慮した設計管理を行うかのダッソー・システムズのシステムズ・エンジニアリング・ソリューションを紹介します。

講師プロフィール

日米の半導体企業で車載含むLSIの開発マネージャ
航空機、車載向けソフトウェア向け開発ツールを多く提供する仏Geensoft社日本法人代表取締役社長
2001年Geensoft社、仏ダッソー・システムにより買収、現在に至る
工学学士、MBA
SGS-TÜV自動車機能安全プロフェッショナル (AFSP)

B2-2講演
自動車機能安全開発を支援する包括的ソリューションと、そのセキュリティへの対応
ベクター・ジャパン株式会社
プロセスツール部
マネージャー
菅野 智仁
講演概要

ISO26262対応のためには、開発プロセスとそれを支援するツール運用の確立、プロセスに従った設計・実装が必要となる。本講演ではこれらを支援するベクターのソリューションを、開発支援ツールとAUTOSAR BSWを中心に事例とともにご紹介する。さらに、これらソリューションのセキュリティ対応の概要もご紹介する。

講師プロフィール

家電メーカーにてHW設計、EDA業界にてモデルベース開発ツールFAE(フィールドアプリケーションエンジニア)職に従事後、2004年にベクター・ジャパン入社。2011年より現職。機能安全開発も支援する、車載システム設計支援ツールのビジネスデベロップメントおよびFAEを担当。

16:40~17:10 (30min)
A2-3講演
※本講演は英語で実施します。同時通訳はございません。
自動運転システム開発における、ドイツでのエンジニアリング企業の役割
ITK Engineering AG
CTO(Chief Technical Officer)
Dr. Helmuth Stahl
講演概要

自動運転システムで先駆者となるためにはOEMは顧客体験に注力しなければならない。ドイツOEMはコアコンピタンスへ集中するためエンジニアリング企業と特別な協業モデルを確立している。本講演ではドイツでの安全セキュリティ関連プロジェクト事例を交え、OEMがエンジニアリング企業をいかに活用しうるか紹介する。

講師プロフィール

2003年ドイツITK Engineering AG 入社。2007年取締役就任。制御システム設計博士として、モデリング、シミュレーション、制御システム設計の領域で国際的に認知された専門性と、広範な手法・ツール関連知識をITKにもたらす。自動車、航空機、オートメーション関連企業において管理職を歴任。

B2-3講演
ECU開発におけるソフトウェア検証企業の役割
株式会社ベリサーブ
オートモーティブ検証サービス開発部
部長
鈴木 利彦
講演概要

OEM・サプライヤーの開発現場は、多国仕向け・多車種・多バリエーション・多機能化・短開発期間・高品質の要求に加え、機能安全の対応も急務となっている。
本セッションでは、開発期間の短縮・作業の効率化・品質向上に対するテスト自動化やテストプロセス改善などの弊社の取り組みを紹介する。

講師プロフィール

1991年株式会社CSK(現SCSK株式会社)に入社。証券システムやデータベースツールの開発に従事。2001年株式会社ベリサーブ設立とともに転籍。以降、様々なシステム・組込み製品の検証に従事。2015年11月より、オートモーティブ検証サービス開発部にて、自動車開発関連の検証サービスを開発中。

17:30~19:00 (90min)
P-1情報交換会
参加費:3000円(税込)
参加費は当日懇親会会場にて領収証とお引き換えにお預かりいたします。
お支払いは現金のみ、釣銭のないようご準備をお願いいたしします。