第2回 オートモーティブ・ソフトウェア・フロンティア [2017年3月9日(木)、10日(金)]

本イベントは終了しました。ご来場誠にありがとうございました。

タイムテーブル1日目

9:30-9:40
(10分)
オープニングリマークス
高田 広章 氏

「オートモーティブ・ソフトウェア・フロンティア」

プログラム委員会委員長

(名古屋大学 教授)

高田 広章

9:40-10:30
(50分)
K-1 基調講演1

自動運転技術開発への日産自動車の取り組み

吉澤 隆 氏

日産自動車株式会社

電子技術・システム技術開発本部

理事/VP

吉澤 隆

概要

日産は、持続的なモビリティー実現に向けて、「ゼロエミッション」、「死亡重症事故ゼロ」 2つのゼロの実現を目指しています。その達成のため「電動化」、「知能化」この2つの重要な技術にフォーカスしている。自動運転技術の開発は、この知能化の取り組みの代表である。製品化への様々な課題、及び進化する開発環境について紹介する。

プロフィール

1987年入社、主にボディー電子システム・部品開発に従事。1999年から2004年まで米国ミシガン州に駐在し、現地生産車両の開発業務。その後電子の品質プロセス構築を担当後、フランスルノー社とのアライアンス推進を担当。2013年から電子アーキテクチャ―開発部部長、2016年から電子技術・システム技術開発本部担当。

10:35-11:20
(45分)
S-1 特別講演1

自動車HSMの基本と活用方法

Camille GAY 氏

イータス株式会社

ESCRYPT

エンベデッドセキュリティ コンサルタント

Camille GAY

概要

自動車セキュリティの背景とHSMの役割、それに伴う具体的なユースケース (Secure Boot, Secure Flashing, SecOC) による EVITA MediumのHSMの使い方をご紹介する。 これからHSMを使う予定だが、イメージがわかない技術者の方々が対象である。

プロフィール

イータス株式会社の自動車セキュリティ部門のコンサルタント。
自動車ECUの侵入テストやHSMの技術的なサポートを担当し、セキュアな未来の自動車の実現に努めている。

11:20-12:30
(70分)
会場転換
A会場 エンジニアリング B会場 フロンティア
12:30-13:00
(30分)
A1-1 仮想ECU A会場

クラウド活用による車載電子システムのモデルベース開発

概要

車載電子システムの開発の効率化に向けてモデルベース開発(Model-Based Development(MBD))の活用が期待を集めている。本講演では、車載電子システムの開発に関わる企業同士がクラウド内で連携しMBDを用いて開発を行う車載電子システムの開発の実現に向けた取り組みを紹介する。

吉松 則文 氏

公益財団法人九州先端科学技術研究所

システムアーキテクチャ研究室

研究員

吉松 則文

プロフィール

公益財団法人九州先端科学技術研究所 研究員。主に、コンピュータアーキテクチャ、Cyber-physical systems、MBDを用いた車載システムの開発 クラウドを用いた開発環境や教育向け環境の研究開発と運用に従事。博士(工学)。

渡邉 晃 氏

日産自動車株式会社

電子技術・システム技術開発本部 コネクティッドカー&サービス開発部 評価技術開発グループ

シニアエンジニア

渡邉 晃

プロフィール

1990年に日産自動車(株)に入社。4WS、ACC、ATロックアップ制御開発に従事。1998年より車両レベル台上ベンチEIPFやシステム機能評価用シミュレーション環境Digital-EIPFを開発し社内適用。現在、車載マルチメディア・コネクティビティ向け開発環境整備に従事。

B1-1 国際標準化 MOT B会場

ICTイノベーションと自動運転を実現するソフトウエア技術

野辺 継男 氏

インテル株式会社 / 名古屋大学

事業開発・政策推進 / 未来社会創造機構

ダイレクター / 客員准教授

野辺 継男

概要

自動運転の実現には、人間の脳の代わりに認識・判断・決定・操作を行うソフトウエアが必須である。その開発には今後も指数関数的に発展するICTイノベーションを理解し活用する事が必要である。自動運転車開発に向けたICT導入に関する現状の課題と今後の方向性に関し、ICTの本質を踏まえ、お話しさせて頂く。

プロフィール

1983年 国内ICT企業にてPC海外事業及び各種プロジェクト立上げ
2001年 国内最大級のオンラインゲーム会社設立
2004年 国内自動車会社にてビークルICT事業統括
2012年 インテルにて自動運転を含むクルマのICT化を担当
2014年 兼務)名古屋大学客員准教授

13:05-13:35
(30分)
A1-2 仮想ECU A会場

Virtual ECU適用による開発フロントローディング事例のご紹介

青石 勉 氏

イータス株式会社

技術サポート部

フィールド・アプリケーション・エンジニア

青石 勉

概要

開発環境の仮想化推進を検討されている方々へ向けて、ADASの事例をベースに、仮想ECUや仮想シミュレーション環境をご紹介するとともに、そのソリューションメリットについて説明する。

プロフィール

2004年本田技術研究所入社、パワープラント向けECU開発の上流から下流まで関わる。
2015年イータス入社、HIL関連の顧客プロジェクトを担当後、現在はMBD関連ソリューションのプロモーション業務に従事。

B1-2 国際標準化 MOT B会場

IoT、コネクテッドカー時代の総合信頼性(ディペンダビリティ)と国際標準(IEC62853案)の概要

永山 辰巳 氏

一般社団法人ディペンダビリティ技術推進協会

D-ADD部会

主査

永山 辰巳

概要

DEOS協会は、2006年からソフトウエアの開発運用時の信頼性向上の基本的枠組みを研究開発してきた。ディペンダビリティとは、セキュリティを含む総合信頼性として近年特に重要視されている。研究成果を国際標準化案(IEC62853案)として、現在審議中であり、来年1月にも制定される可能性が高まったので、概要と特に自動車産業界への応用を紹介する。

プロフィール

オープンシステムディペンダビリティ、「変化しつづけるシステムのサービス継続と説明責任の全う」ための合意記述データベースを開発し、産業界への応用普及を推進中。
一般社団法人ディペンダビリティ推進協議会(通称DEOS協会)
D-ADD(合意記述データ†ベース)部会主査
IEC/TC56国内委員
株式会社Symphony代表

13:35-13:50
(15分)
休憩
13:50-14:20
(30分)
A2-1 AUTOSAR A会場

君は、なぜ、AUTOSARを採用するのか? 説明できる?

小谷田 一詞 氏

一般財団法人 日本自動車研究所

ITS研究部

主席研究員

小谷田 一詞

概要

30年前の電機業界での組込み開発動向と同じ道を、現在の自動車業界におけるE/E開発も歩んでいる。
さらに、安全への関与からディペンダビリティに対する説明責任を果たすことが厳格に求められている。
なぜ、AUTOSARを採用するのか、を含め、組込み開発での留意点とSEooC開発、FOP対応を見据えた欧州の動向について話す。

プロフィール

電気メーカーのシステム技術者として組込み開発に従事、多くのシステム件名、量産件名商品を世に送り出した。
欧州OEMによるサプライヤ選定で、ISO26262と関係を持つことで、JARIに転職、現在に至る。
欧州カンファレンスで多数発表することによる情報収集から得た知見を元に教育、コンサルティングにより組込み技術者のスキルレベル底上げに尽力中。

B2-1 アジャイル B会場

アジャイル開発とスクラム

平鍋 健児 氏

株式会社チェンジビジョン

代表取締役

平鍋 健児

概要

海外でチームでのソフトウェア開発手法としてメインストリームになってきたアジャイル開発が、日本でも活発に導入されるようになってきました。適用が難しいと言われていた組込みや自動車のソフトウェア開発においても、コネクテッドカー、情報系、モバイルデバイスのと接続など、領域の広がりのなかで、アジャイルが利用される例がでてきました。この手法が現れてきたビジネス的背景、スクラムを例にした技術的特徴などについて、やさしく解説します。

また、アジャイルの根底には、戦後にトヨタで開発された生産の流れ化、改善手法であるTPS、および、80年代製造業で行われていた暗黙知を利用した新製品開発手法があります。現在アジャイル開発において注目されている「スクラム」は、野中郁次郎らが1986年に書いた「The New New Product Development Game」に由来しており、そこには、製品への要求を顧客との共体験を通して学び取り、それを仕様書ではなく体で開発に運ぶ、思いの伝達者としての実践知リーダーシップのありかたが生き生きと書かれています。今回は、アジャイル開発の概要をおさらいした後、スクラムの本来の意味である、協調的マネジメント手法、デザイン思考との関連、知識創造モデル、を中心に、日本発のスクラムの本質をお話します。

プロフィール

株式会社永和システムマネジメントおよび株式会社チェンジビジョン代表取締役社長。
プログラマとしてオブジェクト指向開発、アジャイル開発を推進し、UMLエディタastah*を開発。
2006年、astah*を世界マーケットに展開すべく、株式会社チェンジビジョン設立、代表取締役社長就任。
2015年、永和システムマネジメント代表取締役社長。
ソフトウェア開発現場をより協調的に、創造的に、そしてなにより、楽しく変えたいと考えている。
著書『アジャイル開発とスクラム〜顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント』、
訳書『リーン開発の本質』など多数。
要求開発アライアンス理事、DEOS 協議会理事、アジャイルジャパン初代実行委員長

14:25-14:55
(30分)
A2-2 AUTOSAR A会場

AUTOSARを使用した機能安全&セキュリティー対応と見えてきた課題

ベクター・ジャパン株式会社

稲垣 毅 氏

ベクター・ジャパン株式会社

組込みソフト部(PES)

中部西日本エリア プログラムマネージャー

稲垣 毅

概要

機能安全対応とセキュリティー対応が要求される中、海外はもちろん国内においても、すでに多くの自動車メーカー/サプライヤーがAUTOSARを使用した開発に取り組んでいる。本講演では、AUTOSARを使用した機能安全対応とセキュリティー対応について、ASIL D認証を取得したベクターのAUTOSARベーシックソフトウェアをはじめとしたソリューションの提案と見えてきた課題を考察する。

プロフィール

株式会社デンソーを経て、2008年にベクター・ジャパンに入社。現在は、同社の組込ソフト部にてAUTOSARに関するビジネスディベロップメントに従事。

休憩

14:55-15:10
(15分)
休憩
15:10-15:40
(30分)
A3 品質 A会場

第三者インスペクションによる車載システム要求仕様書品質の見える化

蛸島 昭之 氏

株式会社デンソー

電子基盤システム開発部

担当係長

蛸島 昭之

概要

車載ソフトウェアの高度化・大規模化に伴い要求仕様書の品質ががより重要となってきている。しかし、要求仕様書インスペクションの効果は実施者の知識や経験に依存し必ずしも期待する成果を上げられていないことも多い。本講演では、車載要求仕様書インスペクションの体系化と要求仕様書品質見える化の取り組みについて紹介する。

プロフィール

2009年に株式会社デンソー入社。エアコン関連製品のソフトウェア開発に従事した後、電子基盤システム開発部にて全社のソフトウェア開発を支援する基盤技術の研究開発を行っている。監訳書に「テスト駆動開発による組み込みプログラミング」がある。

B3 マルチメニーコア/ハードウェアプラットフォーム B会場

マルチプロセッサにおける性能とデータのパーティショニング

本田 晋也 氏

名古屋大学 大学院情報科学研究科

准教授

本田 晋也

概要

ADASや自動運転ECUは,信頼性及びリアルタイム性と高機能を両立するためマルチプロセッサアーキテクチャのSoCを用いて,AUTOSARとPOSIX系のOSを用いたシステムをそれぞれ実行する構成が有力である.本講演では,システム間で発生する干渉やそれを防ぐ機構について評価結果を踏まえて紹介する。

プロフィール

組込みシステムプラットホーム及びシステムレベル設計技術に関する研究に従事。近年は、車載システム向けの仮想化技術やパーティショニング機構についてソフトウェアとハードウェアの両面から研究を実施している。研究成果の多くは、TOPPERSプロジェクトからオープンソースとして公開している。

15:40-16:00
(20分)
休憩
16:00-16:50
(50分)
K-2 基調講演2 A会場

自動走行を巡る経済産業省の取組

奥田 修司 氏

経済産業省

製造産業局 自動車課 電池・次世代技術・ITS推進室

室長

奥田 修司

概要

経済産業省では、国土交通省と連携して、自動走行ビジネス検討会を開催し、我が国の自動車産業が、成長が見込まれる自動走行分野において世界をリードし、交通事故等の社会課題の解決に貢献するため、必要な取組を産学官のオールジャパンで検討している。本講演では、これらの取組を紹介しつつ、ソフトウェア技術の将来について検討する。

プロフィール

大阪府出身。平成11年通商産業省(現 経済産業省)入省。
資源エネルギー庁などを経て、平成28年6月から経済産業省製造産業局自動車課 電池・次世代技術・ITS推進室長。
自動車の次世代技術政策を担当。
段階的な自動走行の実現や、次世代自動車(EV、PHV、FCV等)の普及促進に取り組む。

B会場
A会場の中継会場となります。