産学連携フォーラム「第3回 自動車技術に関するCAEフォーラム」2017年3月7日(火)、8日(水)

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テーマカテゴリー

機能設計をサポートするCAE技術および機能検証するCAE技術全般

電動化や自動化の波で交通社会は大きく変わりつつあり、自動車はますます複雑なシステムになってきている。複雑なシステムを構築する上で「機能設計」の役割は重要である。いきなり詳細な形状や構造の検討に入る前に、目的とする機能を満たすかどうかを、まずはシステムを構成するコンポーネントベースで検討する事が欠かせないからである。今後「概念設計(構想設計)」と「構造設計」をつなぐ「機能設計」の役割はますます大きいものとなるであろう。ここでは機能設計における最新情報を紹介する。

後戻りのない設計を支援する、画期的な構造を提案する構造・設計CAE

近年、自動車開発においてモデルベース設計が活用され始めてきて、従来に比べより一層、後戻りのない効率的な開発ステップが求められている。昨今の製造要件を構造設計のCAEを実施する際に同時に考慮することで、後に製造要件で部品形状が小さな変更においては、目標性能への影響を小さくする様な製品構造を提案する様な後戻り設計を無くす構造設計CAEの事例、または、CAEの活用によって、従来解明されていなかったメカニズムの解明、新しい知見を得た構造解析事例、画期的な構造の見直しによる他社の追随を許さない軽量化の実現の解析事例を取り上げる。

自動車開発に活用されるCFD技術の全般

CFDは、自動車開発に不可欠な手法として、成熟してきた。CFDの適用のレベルは高度化し、適用の範囲も拡大している。また、実験とCFDによる流体現象の解明や新たなCFD手法の提案など、産学連携の取り組みも盛んに行われてる。一方、CFDの拡充が進むにつれ、その確からしさを検証する実験計測技術と、現象の本質を見極る観察力が重要となってきている。今回、CFDの最新動向を紹介し、その将来像を共有する。

3月8日(水) 2F A会場 2F B会場 1F C会場
9:30-9:40
(10分)
op オープニングリマークス
景山 一郎 氏

日本大学

生産工学部 自動車工学リサーチ センター長

教授

景山 一郎

プロフィール

1977年 日本大学 大学院 理工学研究科 機械工学専攻 博士課程修了(工学博士)
1994年 同教授
1989年 オランダデルフト工科大学客員研究員
2004年 スウェーデン国立道路研究所客員研究員
2010年 日本大学自動車工学リサーチセンター立ち上げおよび初代センター長
2014年 国立大学法人 名古屋大学 客員教授

9:40-10:40
(60分)
K-2 基調講演2

ドライバ、ユーザ、道路利用者としての人間特性

〜自動運転システムのヒューマン・マシン・インターフェイス〜

芳賀 繁 氏

立教大学

現代心理学部

教授

芳賀 繁

概要

人は誰でもミスをする。人間は好んでリスクをとりたがる。システムが安全になればリスクを増やす方向に行動を変える。まじめな人でも違反をする。本講演では自動車技術者が知っておくべき人間特性について,心理学の知見をレビューし,自動運転システムのヒューマン・マシン・インターフェイスを論じたい。

プロフィール

1977年に京都大学大学院修士課程(心理学専攻)を修了し、鉄道労働科学研究所、JR鉄道総合技術研究所などを経て2006年4月から立教大学現代心理学部教授。専門分野は産業心理学、交通心理学、人間工学。著書に『失敗のメカニズム』(日本出版サービス)、『事故がなくならない理由(わけ)』(PHP新書)などがある。

10:45-11:25
(40分)
S-2 特別講演2

自動運転 / ADASのための基盤シミュレーション

~HyperWorksソルバーを用いたソリューション~

芝野 真次 氏

アルテアエンジニアリング株式会社

HyperWorksシミュレーション技術部

テクニカルディレクタ
東京大学大学院医科系・医学系客員研究員

芝野 真次

概要

自動運転あるいはADAS技術開発では、計距、形状認識、通信、車両走行特性およびそれらの制御など多岐にわたる技術の連携が求められており、これらをCAEでシミュレーションし連携させることは重要な課題である。本講演では、ADASに必要な各種ソルバーを備えたHyperWorksのテクノロジーとその連携方法、事例について紹介する。

プロフィール

1985年京都大学工学部修士土木工学専攻卒業後、日立造船、日本総合研究所を経て、現職。PWR原子炉心燃料集合体耐震設計、船舶運動=構造設計統合設計、高分子材料設計システムの開発および運用を指揮した後、現在はAltair HyperWorksの流体、電磁場、機構解析系ソフトウェアの技術指導および受託コンサルティング業務に従事。

11:25-12:15
(50分)
会場転換
A4 機能設計CAE B4 構造・設計CAE C4 CFD
12:20-13:00
(40分)
A4-1 講演 機能設計CAE

量産車の性能設計技術と適用例の紹介

豊島 貴行 氏

株式会社本田技術研究所

第11技術開発室

主任研究員

豊島 貴行

概要

環境問題や予防安全に対する技術進化にともない、自動車はますます複雑なシステムとなってきている。そのため最適仕様の組合せや制御アルゴリズムを効率良く見出すMBDのシミュレーション技術がカギとなるが、量産車開発のような時間的な制約が厳しい世界では、とりわけ性能設計のスピードアップが課題となる。ここでは運動性能に対する性能設計の効率向上技術について紹介する。

プロフィール

タイヤメーカーでタイヤの設計・研究を経て1999年に(株)本田技術研究所に入社。以来、量産車の開発、台上試験機の導入、シミュレーションの開発などを通して、シャシ開発と研究に従事。最近では車両運動の制御の研究も手掛けている。テストドライバーとしての経験も持つ。

B4-1 講演 構造・設計CAE

FEMを用いた空気伝播音予測技術の開発

島村 悟 氏

トヨタ自動車株式会社

車両CAE部

島村 悟

概要

近年、自動車の静粛性への要求が高まっており、振動、騒音性能の向上に向けてFEMを用いた固体伝播音の予測だけでなく、空気伝播音の予測も求められている。本研究では空気伝播音を精度良く予測するために、外部音響および車体振動が再現可能な構造と音場の双方向連成を採用したCAE技術を開発し、車両に適用した事例を紹介する。

プロフィール

2005年中央大学大学院 精密工学 修士課程修了。入社以来、振動・騒音に関するCAE技術開発に従事。

C4-1 講演 CFD

自動車の空力性能向上を目的としたタイヤの開発について

児玉 勇司 氏

横浜ゴム株式会社

研究本部

研究室長

児玉 勇司

概要

横浜ゴムでは、自動車全体の空力性能向上を目的としたタイヤの研究開発を行っており、最近では、自動車の空気抵抗低減とともに、操縦安定性に影響を及ぼす車両リフトを低減するタイヤのサイドデザインについてシミュレーションを用いて検討を行ってきた。本講演では、その検討内容を中心に紹介する。

プロフィール

1999年 東洋大学大学院工学研究科機械工学専攻 博士後期課程修了。博士(工学)。
2005年 横浜ゴム入社  タイヤのシミュレーション・マルチスケールシミュレーションの開発・CAE技術の商品開発への適用に従事。
2014年 研究室長に着任後、タイヤに関する流体シミュレーションの開発に従事している。

13:05-13:45
(40分)
A4-2 講演 機能設計CAE

性能目標に視点を置いた設計者CAEとものづくり前のものづくり

平林 朋之 氏

エムエスシーソフトウェア株式会社

営業統括部 技術部

部長

平林 朋之

概要

CAEは図面化した部品の性能を予測するツールとして使われることが多いが、性能の改善は、設計者の勘と経験による形状の変更・解析を行うルーチンを繰り返すことになる。本講演では振動問題に対し、設計指針を簡易検討で求め、形状を修正する繰り返しの少ない設計者CAEを紹介する。また、ものづくりに必要となる新しいCAE技術をを紹介する。

プロフィール

1994年自動車メーカー入社 最適化手法のCAE適用、車両運動、車両低周波振動、レーザ溶接現象予測などCAE技術構築を行う。

2005年エムエスシーソフトウェア株式会社入社 機構解析を主としたコンサルティング業務を担当。また、音響解析や機構-音響連携などの業務を推進。

2013年営業統括部技術部に異動。今に至る。

B4-2 講演 構造・設計CAE

機構解析環境のマルチフィジックス

鈴木 隆 氏

ファンクションベイ株式会社

代表取締役社長

鈴木 隆

概要

かつて剛体と線形弾性体を対象としていた機構解析は、有限要素法をそのソルバーに統合し、大変形や接触、超弾性などの非線形弾性体が扱えるようになっている。また、粒子法流体解析との連成解析も行えるようになってきた。今回は、ローラーチェーンの様々な特性を題材に、実験とそれに対応する解析を比較した結果を報告する。

プロフィール

大阪大学工学部機械工学科卒。株式会社クボタで実験技術者として8年間車両開発に従事。その後、米国コーネル大学の院に留学し修士号取得。在米中、ミシガン大で機構解析を学び、帰国後ラズナ(後のKUSCO)入社。2005年、当社設立、代表取締役に就任、現在に至る。FunctionBay,Inc. 役員兼任。

C4-2 講演 CFD

自動車分野におけるNUMECAソリューションのご紹介

桧垣 真也 氏

NUMECAジャパン株式会社

技術部 第2グループ

グループリーダー

桧垣 真也

概要

NUMECA社では、自動メッシャーや独自のソルバー高速化技術などを採用したCFDソリューションを展開しており、自動車開発における解析工数の削減を実現している。本発表では、各CFDツールによるターボチャージャ、エンジンルーム内の熱解析などの事例を交えながら、各手法を適用した効果について紹介する。

プロフィール

2008年 北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 計算工学専攻 修了。
CAEベンダーにて、セールスエンジニアとしてコンサルティング業務を経験し、2014年よりNUMECAにおいて、主に自動車・精密機械分野に向けた解析コンサルティング業務に従事。

13:45-14:00
(15分)
休憩
A5 機能設計CAE B5 構造・設計CAE C5 CFD
14:00-14:40
(40分)
A5-1 講演 機能設計CAE

複雑系のロバスト最適化

~自動車用エンジンCAEの実用的V&V手法と品質工学活用~

沢田 龍作 氏

サワダ技研株式会社

代表取締役

沢田 龍作

概要

自動車用エンジンのような複雑系のロバスト最適化のためのモデルやシミュレーションで、計算時間と精度を両立させる方法は従来はなかった。(1)複雑系の段階的最適化方法、(2)品質工学によるロバスト最適化、(3)最適化に用いるモデル、シミュレーションの計算品質保証の方法により、複雑系のロバスト最適化が可能であることを示す。

プロフィール

1982年、名古屋大学工学部情報工学科修士卒、同年トヨタ自動車入社。
1986年 より30年間、一貫して、エンジンCAEによる開発プロセス改革に取り組む。
2015年、トヨタ自動車定年退職、サワダ技研株式会社設立、MBD、CAE活用法、V&V、品質工学の技術コンサルタントとして、ニーズとシーズを繋ぐビジネス展開。

B5-1 講演 構造・設計CAE

機構解析を用いた大型トラックの良路乗心地予測手法の開発

柳澤 正彦 氏

日野自動車株式会社

CAD・CAE技術部 第1CAE統括室 技術開発グループ

柳澤 正彦

概要

大型トラックは長距離、長時間の運転が多く、乗心地向上は乗員の疲労を軽減し商品力向上にも寄与している。しかし、現状の乗心地評価は実車を用いた検討が中心であり開発期間短縮、開発費削減にはCAEを用いた性能予測が重要である。そこで、機構解析を用いた大型トラックの良路乗心地予測手法を開発したので紹介する。

プロフィール

2006年日野自動車株式会社入社。CAEのシステム、インフラ関係の業務を経て、振動、騒音、乗心地の車両開発業務に従事。近年は主に、CAEの技術開発に取り組んでいる。

C5-1 講演 CFD

RDE適合のためのエンジンシステムシミュレーション

森吉 泰生 氏

千葉大学大学院工学研究科

工学研究科

次世代モビリティパワーソース研究センター長・教授

森吉 泰生

概要

内燃機関は当面の主要動力源であり、さらなる熱効率改善と排気浄化は喫緊の課題である。さらにリアルドライブ(RD)での燃費や排ガスの性能改善が求められており、CAEの果たす役割は大きい。そこで、エンジンシステムの1Dおよび3Dシミュレーションの現状と期待について解説する。

プロフィール

1990年東京工業大学大学院博士課程修了後、千葉大学工学部助手、助教授を経て2008年より教授内燃機関のレーザー計測と数値シミュレーションに従事。2013年より次世代モビリティパワーソース研究センター長を兼務、大学発ベンチャー企業で研究コンソーシアムを主催。

14:45-15:25
(40分)
A5-2 講演 機能設計CAE ※英語講演となります。(講演内容に沿った日本語資料配付あり)

Application builder及びCOMSOL Server援用による非破壊検査装置の開発設計の将来像について

王 晶 氏

計測エンジニアリングシステム株式会社

第一技術部

王 晶

概要

非破壊検査は多くの工業部門において、材料、部品或は全システムにダメージを与えないことを前提に、状態を検査する手法のことである。数値解析は非破壊検査理論の理解や、新しい非破壊検査手法の開発に非常に役立つ。本講演では、非破壊検査手法の一つ、渦電流による金属部品の欠陥の検査についての解析事例を紹介する。

プロフィール

中国陝西省咸陽市出身
2013年11月:上海華東理工大学にて博士号取得(機械設計研究科)
2013年12月-2014年3月:東北大学 未来科学技術共同研究センター 研究員
2014年4月-2016年3月:東北大学 大学院工学研究科 量子エネルギー工学専攻 助教
2016年4月- :現職

B5-2 講演 構造・設計CAE

BETA CAE Systems製品を用いた衝突解析モデル作成効率化手法のご紹介

小淵 啓介 氏

株式会社トップ・シーエーイー

技術部

マネージャー

小淵 啓介

概要

自動車などの衝突解析モデルでは、モデルの大規模なメッシュ化、ダミーやバリアのポジショニングなどの複雑なモデル作成が必要とされる。BETA社は、長年この分野に対する機能開発を継続して行っており、現在多くの効率化ツールを標準機能に搭載している。本講演では、活用事例を含めて、これらの機能を紹介する。

プロフィール

2004年東京理科大学理学部応用物理科を卒業。自動車会社車両開発部門にてCAE業務を担当した後、2009年株式会社トップ・シーエーイー入社。技術部に所属し、エンジニアとして技術サポート業務やコンサルティング業務に従事。2016年より技術部マネージャーに就任。

C5-2 講演 CFD

オープンソース最適化ソフトウェア、DAKOTAを利用した最適設計環境構築について

鈴木 信行 氏

株式会社ヴァイナス

技術二部

部長

鈴木 信行

概要

近年、最適化ソフトウェアを利用した最適設計が実用レベルのツールとして実験・検証段階から設計者に向けた展開が多く図られている。DAKOTAの概要に加え、商用最適化ソフトウェアで検証した最適化案をDAKOTAを利用して実現するための事例やオープンソース・ソルバーと組み合わせた最適化事例を紹介する。

プロフィール

CAD/PLMベンダーでのプログラム開発を経て、日本SGIにてCAEプロセス管理、エンジニアスで最適化の製品マーケティングを担当。ヴァイナスでは、Phoenix社製品のプロダクトマネージャを担当し、DAKOTAを利用した最適設計システム構築の推進とコンサルティングサービスに従事している。/p>

15:25-15:40
(15分)
休憩
A6 CFD B6 機能設計CAE C6 構造・設計CAE
15:40-16:20
(45分)
A6-1 講演 CFD

SKYACTIVエンジンの開発に活用するCFD技術

横畑 英明 氏

マツダ株式会社

エンジン性能開発部 PT解析グループ

マネージャー

横畑 英明

概要

マツダで開発しているSKYACTIVエンジンは、従来より燃費、出力を大幅に改善した。このエンジンはモデル(例えばCFD)の精度・効率化を大幅に高め、モデルをフル活用するという開発プロセスの変革を行なうことで高性能を実現している。こうしたSKYACTIVエンジンの開発の考え方および解析事例を紹介する。

プロフィール

1986年:広島大学大学院工学研究科 修士課程を修了。
1986年:マツダ株式会社に入社。
生産技術、エンジン実験研究を経て、1994年からエンジンCAE解析業務に従事。エンジン性能領域の解析のリーダーとして、SKYACTIVエンジンの開発などを担当。2012年から現職。

B6-1 講演 機能設計CAE

モデルとシミュレーションを活用したE/E設計評価プロセスの課題と対応

永山 飛鳥 氏

日産自動車株式会社

電子技術・システム技術開発本部 電子アーキテクチャ開発部 電子信頼性評価グループ

主担

永山 飛鳥

概要

MBDプロセスが開発品質向上・効率向上に対し非常に有効な方策であることは広く知られるところであるが、EEシステムとしての品質を確保するためには性能評価プロセスや要求に基づく妥当性検証とうまく連携させる必要がある。今回EEシステム開発における課題とその対応について報告する。

プロフィール

日産自動車入社後、コントロールユニット設計・開発担当者として2000年頃からMBDの活用およびMBD実施に必要なプロセス構築・ツール開発に従事、以降EE評価プロセス構築・ツール開発のエキスパートとしてモデル活用、シミュレーション技術開発を中心にEE開発の品質・効率向上に取り組んできた。

C6-1 講演 構造・設計CAE

溶接工程を考慮した詳細スポットモデルによる破断挙動の検討

小林 広和 氏

株式会社本田技術研究所 四輪R&Dセンター

EV開発室 第2ブロック

研究員

小林 広和

概要

HOT材に代表される高強度材を精度良く解析するためには接合部の再現性が重要である。そこでSPOT溶接テストピースの破断試験および硬度測定結果と、溶接工程の影響を考慮して金属組成まで解析を行った詳細SPOTモデルを比較することで、落錘試験におけるSPOT溶接破断挙動を大幅に改善できた事を報告する。

プロフィール

2007年に株式会社本田技術研究所に入社以来、自動車ボディ構造に関するCAE解析業務に従事。現在は、車体軽量化のための技術開発も担当。

16:25-17:05
(40分)
A6-2 講演 CFD

シミュレーション主導による車両空力・熱・流体騒音設計

成田 明弘 氏

エクサ・ジャパン株式会社

セールスエグゼクティブ

成田 明弘

概要

燃費やCO2排出など各種規制に対応する為、自動車業界での開発要求は益々厳しくなっている。その一方でお客様に魅力ある製品を提供する為には、性能やデザイン性との両立が必須である。
これを効果的に行うには従来のテストだけでは不十分であり、テストにはない特長をもつシミュレーションの役割が重要になっている。

弊社が提唱するSimulation-Driven Designを空力・熱・流体騒音設計に利用した例を紹介する。

プロフィール

1996年東京電機大学工学部 機械工学科卒業後、通信機器メーカー入社。その後、米系CADベンダーを経て2012年、エクサ・ジャパン入社、自動車、トラック業界を中心に営業を担当、現在に至る。

休憩

C6-2 講演 構造・設計CAE

形状情報取得における表面形状の凹凸判断と中立メッシュへの応用

西浦 光一 氏

インテグラル・テクノロジー株式会社

代表取締役

西浦 光一

概要

従来、肉厚部品など複雑な形状に対しデータを正確に取得することは非常に困難であった。そこで、表面形状の数値処理により形状の凹凸を算出し、より正確に形状情報を取得する方法を考案。今回、特に形状再現性が課題となっていた中立メッシュ生成での実用化を例に判断ロジックについて紹介する。

プロフィール

大阪府立大学大学院機械工学専攻を修了後、㈱ダイヘン、ダイハツ工業㈱を経て、積水化学工業㈱に入社。新事業ESSプロジェクトでヘッドとして設計者向けCAEナビゲーションソフトを開発・販売し、2007年、同社からの事業譲渡によりインテグラル・テクノロジー㈱を設立、代表取締役として現在に至る。

17:05-17:20
(15分)
休憩
17:20-18:20
(60分)
K-3 基調講演3

デンソーでのCAE活用促進

赤池 茂 氏

株式会社デンソー

基盤技術開発部

担当部長

赤池 茂

概要

ものづくり現場において、CAEは欠かせないツールとなってきている。現場でCAEを活用できるようにするためには、人材の育成・ツール開発・ツール展開が重要である。当社におけるこれらの取り組みについて、「CAEを広める」、「CAEを高める」、「CAEを組み込む」という観点から具体的に紹介する。

プロフィール

1983年 (株)日本電装入社 冷暖房技術1部にて、車両用送風機の低騒音化に従事 1992年 技術電算部に異動し、CAE技術開発に従事
1994年 名古屋大学にて「車両用送風機の低騒音化」にて博士(工学)取得
2008年 (株)デンソーアイテック出向 取締役 (デンソー部長格) CAD、CAE、PDMの技術開発に従事
2010年 (株)デンソー帰任 DE推進室 室長として、CAE技術開発に専任
2016年 (株)デンソー基盤技術開発部 DE技術開発室 担当部長としてCAE技術開発を継続
現在に至る

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